スクエア3は、バーゼル市にあるノバルティス・キャンパスで進行している多数の計画のひとつとして計画された中層オフィスである。ノバルティスの掲げる「マルチスペースコンセプト」を発展させ、開放的で、透過性と可変性に富んだオフィス環境を造り出すことを目指した。
敷地は、新しく計画されている公園に隣接し、矩形の平面を持つ。この単純な平面形の両端に、コアや2層の空間、テラスを点対称に配し、その間を傾斜した天井で繋げることで、対角線方向にのびる流動的な空間を作り出した。また、エントランス階は、公園とのつながりを意識し、チークウッドストーンという石材や、メープルのスラット天井などによって、温かみのある空間に仕上げられている。
ファサードには、高い透明性を持ちながら、十分な断熱性能を備えたユニットカーテンウォールシステムを採用した。透明部は4層のガラスからなり、間の電動ロールスクリーンにより調光が可能である。セラミック印刷やアルミパネルを用い、透明、半透明、不透明の3つのゾーンを作ることで、建物の白く柔らかなイメージを生み出している。
所在地: | スイス バーゼル |
完成年: | 2009 |
用途: | オフィス |
主要構造: | 鉄筋コンクリート造 |
階数: | 地下2階 地上5階 |
敷地面積: | N/A |
建築面積: | 924m² |
延床面積: | 6,150m² |
設計協力: | Zwimpfer Partner |
構造設計: | ZPF Ingenieure AG |
設備設計: | Todt Gümr + Partner Inc. |