パッシブタウン第2期街区

YKKは黒部で社宅跡地を利用し、持続可能な社会に相応しいパッシブタウンの実現を目指している。マスタープランでは3.7haの開発地の中央に共用のセンターコモンを配し、その周りに複数街区で計250戸の集合住宅地が計画されている。本計画の街区は東前面道路沿いに位置し、商業施設の入るモールと住居の一体となった街路棟と、内側のコモンスペースを取り囲む住居棟からなり、総戸数44戸の計画である。
地域の気候風土を活かしたパッシブデザインによる省エネルギーの住まいとして、建物の断熱・気密・開口部などの性能を高め、日照や風などの自然のポテンシャルを積極的に活用することで、最小限の設備エネルギーよって住まい環境の快適性が得ることが出来る。自然との接触率の高い、リビングテラス、バルコニー、サンルーム、縁側などのデザインにより、自然の光や風だけでなく、時間や季節とともに移ろう自然を享受し得る住まいとなっている。住居群は雑木林のランドスケープに溶け込み、豊かな自然と共存する新しいコミュニティを形成している。

所在地: 富山県 黒部市 
完成年: 2016
用途: 住宅、店舗
主要構造: 鉄筋コンクリート造
階数: 地下 1  階/地上 4  階
敷地面積: 5,521㎡
建築面積: 1,470㎡
延床面積: 6,792㎡
構造設計: 花輪建築構造設計事務所
設備設計: 総合設備計画