国立国語研究所Completion Date:2004

国の研究教育施設群が配置される街区の中央に位置している。敷地周縁部の雑木の樹林は相互の緩衝領域であり、落ち着いた環境をもたらすと共に、街区としての一体性を創り出している。前庭は、研究所へのアクセスを受け止め、各施設を結びつけると同時に、街に対しても開かれており、街区全体の共用広場となっている。雑木の樹林を回遊する遊歩道は、相互を連絡させると共に、研究者が散策し、休憩する場を提供している。中庭を囲んで研究部門、管理部門と図書室・講堂の共用部門を配置し、一体感のある領域を創り出す一方、中庭は、研究スペースへ良好なる自然環境を提供している。適切なモジュールによる建築全体のシステム化、システムパーティション、中央部に柱のない構造計画によって、建築のフレキシビリティを高め、将来の研究活動の変化への柔軟な対応を可能としている。外装は、モジュールによるシステム化をそのまま表現し、全体はLow-eガラスとセラミックプリントガラスを合わせたペアガラスを使用したカーテンウォールで覆われている。アルミ換気パネルとセラミックプリントによる外壁負荷が、一般的な連窓型の中層建築物と同等となるように、セラミックプリントの割合を算出し、その形状、大きさ、ピッチは視覚的な透明性を検討した上で決定した。

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Info

所在地:東京都 立川市 

完成年:2004

用途:研究施設

主要構造:鉄骨鉄筋コンクリート造, 一部鉄筋コンクリート造

階数:地下1階 地上4階

敷地面積:23,980m²

建築面積:4,211m²

延床面積:13,846m²

構造設計:構造設計集団

設備設計:森村設計


URL

国立国語研究所


掲載誌

DETAIL JAPAN:2005.8

新建築:2005.1

GA JAPAN:2005. 72号


Awards / Competition

グッドデザイン賞(2005)

CASBEE Sクラス(2005)

1等 公開プロポーザル (2000)