アマラヴァティ・ガバメント・コンプレックス

インド東南部のアンドラ・プラデシュ州は、新州都としてアマラヴァティを制定した。アマラヴァティ・ガバメント・コンプレックスはその新州都開発の起点となるプロジェクトである。その中心施設を含むマスタープランの国際招待コンペが2016年3月に実施され、槇総合計画事務所案が最優秀案として採択された。

 敷地はヴィジャヤワダ市の東側、クリシュナ河に北面する南北4km×東西1kmの範囲である。このコンプレックスは、州議事堂・州政府行政棟・高等裁判所の三権施設を始めとして、多くの関連官庁及び住居群により構成され、そのすべてが広大なランドスケープと道路交通網により一体化されている。

 都市デザイン及びランドスケープデザインにおいては、ヒューマンスケールで、クリシュナ河と周辺街区へと連続する開かれた都市を創り出すよう配慮している。明快な機能的ゾーニングによって諸施設を配置しながらも、クリシュナ河から連続する多様な広場の連携したランドスケープがそれらのゾーンを中心軸として統合することで、活き活きとした公共性を有するコンプレックスを創り上げている。

 州議事堂・州政府行政棟・高等裁判所においては、マスタープランのコンセプトに呼応するように、細やかなスケールをもち、外部と連携し、中庭や広場と視覚的に連続する建築となるよう心がけている。アンドラ・プラデシュ州の酷暑の気候に対し、庇や垂直/水平の日除け等の現代的なヴォキャブラリーを用いて、建築の外皮においても開放性が感じられる表現としている。

所在地: インド アマラヴァティ 
完成年: ----
用途: その他
主要構造: 鉄筋コンクリート造, 鉄骨造
敷地面積: マスタープラン全体:3,672,500㎡, 裁判所棟:121,400 ㎡, 議会棟:101,200 ㎡
建築面積: 裁判所棟:23,685 ㎡, 議会棟:18,023 ㎡
延床面積: マスタープラン全体:1,458,516 ㎡, 裁判所棟:55,753 ㎡, 議会棟:30,110 ㎡
■ Notes
ランドスケープデザイン:オンサイト計画設計事務所
■掲載誌
日経アーキテクチュア2016年4月28日号, GA Japan 140, May-June 2016
■ Awards / Competition
国際コンペ 1等 (2016)